こんなところに”プクッ”
こんにちは(^^♪
「こはるファミリー歯科」のNです☺
最近、「唇に水ぶくれができました」と、問い合わせをいただくことが増えましたので、
「水ぶくれ」についてお話ししていきます。
この水ぶくれ、“粘液嚢胞(ねんえきのうほう)”というものです。
粘液嚢胞とは、粘膜の下に唾液が溜まってできるものです。
唾液が溜まるとはどういうことか…
お口の中には三つの大唾液腺といくつもの小唾液腺が存在します。
この腺、唾液が出てくる腺なので
私たちのお口の中は常に潤った状態なわけです。
みなさん、お食事を摂られていて唇だとか舌の下の粘膜を噛むこと
意外とよくあるのではないでしょうか?
そういった、外傷が原因で唾液が出てくる腺がふさがってしまい、
行き場を失くした唾液がそこに留まり、プクッと膨れ上がってくるのです。
大きさは、5mm前後が大多数で1㎝を超えるものは少ないとされています。
お食事を摂取する中で、唇や舌を噛むことは珍しいことではないですから、
どなたでもなりえますが、好発しやすい年齢もあり10歳未満から30歳代に
多く見られるようです。
では、水ぶくれができたらどうしたらよいでしょうか?
「いつものお口と何か違う」と異変を感じたらまずは、お近くの歯医者さんを
受診しましょう♪
そこで粘液嚢胞と診断されましたら、大きな病院の口腔外科をご紹介します。
その後、塞がれてしまった唾液の腺を摘出するための手術を行います。
その手術を行うためには、水ぶくれがつぶれていないことが条件となりますので、
潰さないようにご注意ください。
また、粘液嚢胞と一口にお話ししていますが、できる部位によって名前は異なり、
舌の裏側の根っこ付近にできる水ぶくれを「ガマ腫」といいます。
漢字からガンと間違えてしまうこともありますが、ガンとは全く関係ありません。
名前の通り、大きく膨らむとガマガエルののどのふくらみに似ていることから、
「ガマ腫」と名付けられています。
逆に舌の裏の前側にできるものを「ブランディンヌーン嚢胞」といいます。
このブランディンヌーン嚢胞と少し似ているものに
「リガフェーデ病」というものがあります。
これは粘液嚢胞とは違い、新生児または乳児にみられることが多く、
生まれつき下の前歯が生えていたり、早くに歯が生えてきてしまったりする影響で、
舌の裏側が下の前歯に擦れて潰瘍ができてしまう現象です。
こういった歯を「先天性歯」「魔歯」と言います。
リガフェーデ病の場合は粘液嚢胞とは違い、潰瘍自体を治療するのではなく
原因となっている先天性歯の切削や、過剰歯の場合であれば抜去するなどの方法を
とります。
こうすることで、潰瘍は自然と消滅していきます。
今回お話ししたように、歯のことだけでなく粘膜や舌の違和感も歯科領域いなります。
お口の中で「いつもと違うなぁ…」と、感じることがありましたら
ぜひ、“こはるファミリー歯科”までお問い合わせください♪