歯科用CT写真について
こんにちは、こはるファミリー歯科です!
今回は、「歯科用CT写真」についてお話させていただきます。
普段よく撮影するレントゲン写真は平面的で、奥行きを把握するには難しいところがあります。
歯科用CT写真は1回の撮影で正面、側面、横断面を撮影することができ、
専用ソフトにてそれぞれを自由に動かすことで撮影部分の状況がより詳しく確認することができます。
そのような特徴上、歯科用CT写真は以下の場合に有用です。
⑴インプラント治療において、骨の量(幅や高さ)を確認したい場合
⑵歯周炎などの炎症が原因で、骨が吸収した範囲を確認したい場合
⑶親知らずと近接している神経との位置関係を確認したい場合
⑷虫歯などによる神経の治療の際に、神経の通り道の本数や方向を確認したい場合
⑸その他、解剖的な位置関係を三次元的に確認したい場合
当院では上記⑷の神経の治療の際に撮影させていただくことがあります。
⑷の有用性について、私、院長の上の大臼歯を撮影したものがありましたので、ご覧ください。
上の大臼歯の横断面(輪切り・横切り)のCT写真です。
黄色の矢印で示されているのは上の第二大臼歯の神経の通り道です。
上の大臼歯では歯根が3本あり、その根の中を神経が通り写真では根の色よりやや黒く映し出され、矢印で示したように主たる神経の通り道が3本あります。
次に赤色の矢印で示された歯の神経の通り道をご覧ください。
主たる3本の神経の通り道の他に、もう1本細い神経の通り道(上図の④)があるのが確認できるかと思います。
この細い神経の通り道は普段のレントゲン写真では把握することが難しく、神経の治療でも見逃されることがあります。
このように三次元的に確認できないと判断が難しい治療があります。
もちろん歯科用CT写真においても患者さんのご理解を得たうえで撮影しております。
撮影した場合、しっかりとモニターで状況をご説明いたしますので、よろしくお願いいたします。